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公演直前! 音楽朗読ユニット「声劇和楽団」を立ち上げ活動する声優・堀江一眞さんに独占インタビュー 「いつか学校で芸術鑑賞会もしたいし、海外公演もしたいです」

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 声優・堀江一眞さんと和楽器奏者・田中奈央一さんが主宰するユニット「声劇和楽団」が、2016年9月29日に日本の名ホール・サントリーホール ブルーローズで『源氏物語~陽光の姫 夕闇の君~』を行う。これまで過去4回、公演を行ってきており、声優や役者たちの完成された芝居・朗読と和楽器が奏でる心地よい音色に多くのファンが魅了されている。

 今回、公演を直前に控え、堀江さんにインタビューすることができた。TVアニメ『サーヴァンプ』や『夏目友人帳』などに出演し、全国各地の専門学校等で講師として後進を指導するなど多忙な日々を送る堀江さんが、ジャンルの異なる田中さんと出会い、ユニットを組むことになったきっかけや、公演ごとに異なるメンバー選出の方法、ファンへのメッセージなどたっぷりとお話をうかがってきた。また、稽古場にもお邪魔することができたので、その様子を写真と映像でお届けする。

>>「声劇和楽団」からの動画メッセージはこちら

――まずは、「声劇和楽団」を立ち上げたきっかけを教えていただけますか?

 2012年、箏と三味線の奏者である田中奈央一さんと出会いまして。もともと、彼と僕の母が知りあいだったんですよ。母が声楽家で、田中さんに歌を教えていて、逆に田中さんからは三味線を習っているという間柄だったんです。邦楽の世界にも歌う場面があるために、お互いにスキル交換をする関係性で親しくなったみたいなのですが、ちょうどその年のハロウィンのときに、田中さんが吉祥寺でライブをやるということをお聞きして、見に行ったんですよ。ライブハウスで和楽器の演奏ですよ? ギャップがあるなと思っていったら、和楽器の音色がかっこよくて。和楽器の生音をそこではじめて聞いて感動したんです。ハロウィンという時期もあって、出演者も和服でなく仮装していましたし、演奏曲もみんなが知っているオバケにまつわる洋モノ音楽だったので、ノリノリで。僕も楽しんでいたのですが、そのライブの途中からは日本の怪談話や民話をもとに、声優と和楽器で朗読劇ができないかなと考えはじめていて(苦笑)。ライブ後に田中さんに「すごくよかったです! ところで僕ら声優と外国じゃなく日本の怪談話やりませんか?」ってお誘いしちゃいました。そうしたら、田中さんも二つ返事快諾してくれて、その時点で「一緒に何かをやろう」ということが決まったんです。田中さんは行動するとなったら早くて、翌年の2013年には紀尾井ホールを押さえてくれて、そこで『雪女』『耳なし芳一』などをやることが決まって。僕は役者陣をまとめ、田中さんは音楽陣をまとめ、お互いに協力して動いて、稽古して……という感じでした。

――ご自身はもちろん、みなさんのスケジュールもあるでしょうから、ある程度、整ってから合同稽古に?

 そうですね。最初、役者は役者だけで本の読みあわせをして、奏者のみなさんもそれぞれに練習をしてきて、折を見て大きな稽古場で合同練習するという感じですね。ただ、役者のセリフのペースと曲の長さがあわなかったり、タイミングがイメージと違ったりするので、合同練習ではそういう調整もします。朗読と生演奏は構成が大切なので、少しでも曲が短いとお客さんに世界観や物語が伝わらないですし、長すぎてもお客さんは飽きてしまうし。

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――堀江さんは演者でありつつ、監督のような立場で稽古を見ているんですね。

 プレイングマネージャーみたいな立場です(笑)。演じながら演出もしているので、全体を見ての稽古です。でも、僕、別に演出家になりたいわけではないですよ(苦笑)。

――演者としてだけで参加するのであれば、役者としての心構えだけで済みますが、演出も担当するとなるとかなりな労力を要しますね。

 ユニットの活動がはじまった当初はプロデュース周りも全部自分でやっていたので、そのときの方が大変でした。でも、今はありがたいことに制作や演出を手伝ってくれる方々がついてくれて本当に助かっています。基本、僕と田中さんで構成、演出をしていますが、僕たちはパフォーマーなので、いつか声劇和楽団のことをより想ってくださる方が現れたら、その方に総監督をお願いしたいです(笑)。

――軸や全体像を決めていくなかで、田中さんと意見のぶつかりあいはありませんか?

 全然ないです。田中さんに電話すると、1~2分で終わりますし。大変なことやつらいことがあっても、「そうですね、がんばりましょう」といつも簡潔に前向きで(笑)。世の中、イエスマンの方がいいなんて言いますけど、田中さんはまさに良い意味で軽くて、イエスマンで。僕が心配しても、「なんとかなりますよ。任せてください!」って。僕もポジティブさには自信がありましたが、先輩の田中さんはさらに強くてポジティブです(笑)。また僕たちはトップダウンで全てを決めず、他の演奏陣、役者陣の話もきちんと聴くスタンスを大切にしているので、お互いにこだわるところはこだわって、お互いに納得をした上で作品作りをしています。もちろん、最終的なディレクション、決定は僕と田中で責任を持って行いますけどね。ところで今回、出演してくれる満仲由紀子さんは僕と同期なんですけど、彼女は結構、鋭い意見をくれますから(笑)。稽古場で後輩たちでちょっと遠慮がちになりそうな中、満仲さんみたいに積極的に意見を出してくれたり、壁を取り払ってくれるのはむしろありがたいことです。

――年齢関係なく意見がきちんと出るのはいい現場の証拠では?

 僕自身出来るだけそうした空気が出来るよう努めていますし、それができるのは、僕が役者をしながら演出を担当しているからだと思うんですよ。「演出家様」みたいな方がトップにいると、なかなか意見をくみ取ってもらえなかったりしますし、「プロデューサーがこう言ってるんだから、その通りにやれ」みたいなことだってあります。そうしたこともその現場、その現場の空気感だったりしますから何が正解だとは一概には言えません。ただ、自分は役者であり、役者目線がありますから、やはり役者がやりづらそうにしていたら、いいパフォーマンスができないと思うので、声劇和楽団ではクオリティ向上のため、自由闊達に意見を言ってもらいやすいような雰囲気作りをしています。演出や脚本はまず尊重すべきですが、僕は出演者の表現や意向を受けて変えるタイプです。舞台を完成させるためには演出家や監督って重要ですけど、舞台に上がって、幕が開いたらあとは役者に任せるしかないんですよ。役者がこちらの言ったとおりにやってくれなければ、演出した意味もないわけですし、正直演出って儚いなって思いました(苦笑)。舞台は生モノですから、万一ハプニングでも起きればもう役者自身に任せるしかない。演出はあくまで指針でしかないので、本番幕が開いたならば役者は臨機応変に演出を超えたパフォーマンスをしてもらっても全然構わないと!そして、本番は僕も演出では一役者ですからね。それが出来るも、稽古でお互い切磋琢磨し、お互いに信頼し、任せることが出来るからだと思っています。

――そこはアニメと舞台の大きな違いですね。

 アニメはそもそも収録で尺もキャラクターの表情もセリフも決まっているので、自分がそこに対して手を加えることはできませんが、舞台のライブで常にお客さんとのキャッチボールですからね。それもあって僕は役者にゆだねるようにしています。ゆだねざるを得ない(笑)。

――堀江さん自身も役者だからこそわかる部分もあり、お互いを信頼しあっているからこそゆだねられると。

みんな、そう思ってくれていたらいいな(苦笑)。僕が演出する上で一つ大切にしているのは「心で感じる前にセリフを言わないこと」です。セリフをただ読むだけではなく、必ずその気持ちになってから言うように心がけてとお願いしています。今回、一般公募のオーディションで選ばせてもらった紫の上役の新人の土屋李央さんと秋場悠里さんのお2人には特に強調しましたね!実は秋場さんは飯田里穂さんの事務所の後輩で、合格後は事務所の方からもビシバシ指導して欲しいと頼まれました。もちろん頼まれずともお二人関しては最初からそのつもりでした。お互い信頼関係を築く上でも。ただ僕の想定以上にお二人とも本当に熱心で、自ら抜き打ち稽古を志願するくらいでしたので、全く心配は必要ありませんでしたね。今回お二人のような熱い新人がいることでベテラン勢も刺激を受けていますから、すごくいい形になっています。

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